江東区大島 「第二久の湯」からの「ゑびす」

仕事帰りにときどき家まで走ります。
その道すがら、新大橋通りを東に進んでいるとき、ふと反対側の歩道沿いにある古びた大衆酒場が目に入りました。
今年のはじめ頃だったかな。
思わず近寄り、その佇まいにしばし見入ってしまいました。
さすがにそのまま飛び込むわけにもいかず、その日は「ゑびす」と書かれた暖簾を写メしただけ。
でもいつか、といってもなるべく早く、この暖簾をくぐりたいと強く思ったのでした。

あれから半年。
2度ほどチャレンジしたのですが入店ならず。
1度目は定休日に行ってしまった。
2度目は営業しているはずの日だったのに、臨時休業。
3度目の正直で、ついに念願の初「ゑびす」行ってまいりました。

その前に、会社からのジョギングで噴き出た汗を洗い流す。
西大島「第二久の湯」にて。

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銭湯自体は古いようだけれど内装はわりと新しく、きれいにされていた。
ペンキ絵は渓流に吊り橋がかかっているものだった。
渓流といっても川幅が広く明るい雰囲気、でも谷は深い。
その谷の底に道がついていて、坂を登りトンネルをくぐって吊り橋に続いている。
なんだか夢に出てくるような現実離れした風景で、印象深かった。

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さて、ゑびす。

時間はすでに22時過ぎ。
あの暖簾をくぐるのはちょっと勇気がいるかな、と思いつつ店に近づく。
でも風を取り込むためか扉が開け放たれ、中の様子をうかがうことができた。

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先客はおらず、店の夫婦がカウンターでおしゃべりをしているところだった。
暖簾をくぐると、夫婦が「誰?何?こんな時間に知らない人だ」という顔でこちらを見た。

カウンターの片隅に陣取り、ビール大瓶を注文。
四方の壁に並ぶメニューを眺めまわし、しばし熟考。
まぐろぶつときんぴらを注文するも、きんぴらは品切れ、トマト。
姐さん、ちょっと怖い。
テレビの音だけが店内に響くなか、黙々と呑み、食べる。
緊張感。

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やがて客がやってきた。
常連さんのようだ。
ひとり、ふたり。

姐さんとの談笑が始まり、店内が少しにぎやかになる。
といっても賑わっているのは常連さんが座ったコの字の根っこ部分だけだ。
カウンター先端部のこちら側は引き続き、静寂に支配されている。
その距離は遠くないが、その間には見えない壁がある。
まぁ突然こっちに話を振られても困るし、引き続き静かに飲む。

姐さんはおしゃべりに夢中だけれど、調理場にいる主人はこちらにも目配りをしてくれていた。
ビールもう一本、それとレバー塩焼き(だったかな)を注文。
これが絶妙のタイミングですんなり通った。
さすが。

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30分ばかりではないけれど1時間も経たないというくらいの滞在だった。
お会計はいくらだったか忘れてしまったけれど、2,000円そこそこだった筈。
メニューからお通し代も消費税も加算されなかったのは確か。

終始、アウェー感たっぷりの滞在だった。
一見客にはなんとも居心地が悪かった。
まあ下町の大衆酒場というのはだいたいそんな感じで、もともと近所の人のためにある店なのだからヨソモノの一見客に媚びる必要などないのだ。
それを承知でそういう店を見に行っているのだから、文句をいう筋合いなどない。
常連さんたちのおしゃべりを眺めながら静かに飲む、というのが正しい振る舞いなのだろう。

ただあの店の佇まいと、姐さんの雰囲気とがどうもマッチしていない気がした。
今回はたまたまお客さんが少なかったからそう感じただけであって、普段はあのくらいの威勢で丁度いいくらいに賑わっているのかもしれない。
時間帯も遅かったし。
そういえば、高橋の魚三酒場とかもカウンターのおばちゃん達もなんか怖かったな。
一見客には怖いくらいの人がカウンターを仕切っている、っていうのが大衆酒場の本来の姿なのかもしれないな。

とにもかくにも念願の初ゑびす。
店内のひなびた雰囲気は想像どおりだった。
これぞ下町の大衆酒場!という渋さ。
壁にいっぱい掲げられたメニューにもそそられたし。
せっかくご縁のあったゑびす、めげずにまたチャレンジしたい。


2016/9/9 江東区大島1丁目(第二久の湯)、大島4丁目(ゑびす)

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